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猫使い(職業)

2008/05/29イグドラ
 
 猫使い。
 イグドラシルにはこう書かれている。
「猫使いは猫に命令行為ができ、この時、猫に関する判定を行う際に評価+5補正する。」
 ここで注意していただきたいのは、猫使いは決して猫を使役しているのではないと言う点である。
 猫使いは、猫の友達である。猫が命令を聞いてくれるのは、それは猫使いの事が大好きだからであって、命令だから聞いている訳ではないのである。
 ここに一人の猫使い、川原雅がいる。
 今回はこの猫使いの一日を通して、猫使いがいかに猫達に好かれているかを考えてみようと思う。


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 猫使いの朝は早い。
 川原はうーんと言いながら起きる。
 布団を畳んで、着替えを済ます。
 猫屋敷と呼ばれる川原邸は、辺りあちこちに猫がお腹を向けて眠っているので踏まないようにそうっと、そーっと、台所まで足を伸ばす。
 台所につくと、エプロンをつけて食事の用意をする。
 川原には家族が多い。川原邸は猫屋敷と呼ばれる程に猫がいる。朝ごはんもたくさん必要なのだ。
 お皿には猫缶を何個も何個もぴっと開けて中身を乗せる。乗せる。乗せる。
 十数皿も盛った後、フライパンとフライ返しを手に取り、廊下に立つ。

 カンカンカンカンカン

「みんなー、朝ごはんだよー」

 ピクン

 お腹を向けて眠っていた猫達の耳がぴくぴく動く。鼻がひくひく動く。
 猫達がトトトトトと歩いて台所に集まってきた。

「にゃー」
  「にゃー」
    「にゃー」

「みんなー、おはようー、喧嘩しないで仲良く食べてねー」
 猫達は川原に挨拶のようににゃーにゃー鳴いたと思うと、お皿に群がってきた。
 猫屋敷に住む猫達は賢い。みんなお皿の前にきちんと並んで食べるのだ。取り合いはしない。
 お皿に盛られた猫缶を食べ始める。
 川原はどの猫達にもお皿が行き渡ったのを確認し、ようやく自分のご飯の用意を始める。
「お手伝いしますか?」
 トコトコと先に食べ終えたらしい銘入り猫士のオーレがやって来た。
「ううん、今は大丈夫」
「そうですか?」
 オーレは大きな瞳で川原を見上げた。
 お手伝いできなくって寂しそうである。
 川原は笑ってオーレの頭を撫でた。
「お手伝いして欲しい時は頼むよ?」
「本当ですか?」
 オーレが輝いた表情を浮かべる。
 川原は「うん」と頷いてオーレの頭をわしわし撫でる。
 オーレは嬉しそうな顔で川原に頭を撫でられた。


 さて、食べ終わってお皿を片付け終えたら仕事の時間だ。
 川原は鞄を持って今日はFEGの政庁城へと出かける。
「みんなー、留守番よろしくねー」
 川原が玄関から言うと猫屋敷のリーダー猫シェンナがびしっと敬礼する。
 他の猫達も2列縦隊でびしっと並んで敬礼する。
「いってらっしゃいです」
 オーレが言うのを川原は笑って手を振って戸を閉める。
 こうして川原は仕事に出かけた。
 ここから先は川原が仕事中の猫達の様子を覗いてみよう。


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 猫達は基本的にゆったりとしている。
 猫屋敷にはあちこちで猫達がお腹を見せて日向ぼっこしているが、皆が皆日向ぼっこしている訳ではない。
 順番を決めて猫屋敷の見回りをしているのだ。
 中には川原のいない間に掃除をしている猫もいる。
 オーレは二足歩行になって掃除機をかけ始める。気になる埃は埃叩きで落としながら四角く四角く掃除機をかける。
 他の猫達は濡らしたタオルで身体を包んですべーっと滑って床掃除をしている。
 すべーっと濡れたタオルで滑った後を、乾いたタオルで身体を包んだ猫達がすべーっと滑って空拭きをする。
 こうして床はいつもぴかぴかしている。時折様子を見に来てくれる近所の人達もびっくりだ。
 掃除が終わった後は時折見に来てくれる近所の人達と遊ぶ。抱っこされたり撫でられたりして縁側でのんびりしているのが仕事だ。この時にごはんを一緒に食べる。近所の人達が用意してくれる時もあれば、川原が置いていく時もある。朝ごはん同様ケンカせず、仲良く並んで食べるのだ。
 お昼寝の時間になったら、皆仲良く並んで縁側に寝そべる。

「にゃー」
  「にゃー」
    「にゃー」

 日もズンズン沈んでいく。
 夕方になったら猫達は玄関にトコトコ集まる。

 ガラッ

「ただいまー」

「にゃー」
  「にゃー」
    「にゃー」

 川原が早く家に着く事もあれば遅くて夜まで帰って来ない時もある。その時も夕方になったら玄関で丸まって川原の帰りを待っているのだ。


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 川原は早い時も遅い時も朝ごはん同様晩ごはんは欠かさず用意をする。
 それまでは猫達は思い思いの場所で寝そべっているが川原のフライパンを叩くを聞いたらトコトコと台所にまでやって来る。
 そしてゆっくりと晩ごはんを食べるのだ。
 晩ごはんの後は猫達とゆっくり遊ぶ。
 猫じゃらしをコチョコチョ動かすと、猫達がトコトコと寄ってくる。
 猫じゃらしにじゃれつこうとぽーんと跳んだりはねたりする。
 猫じゃらしにじゃれつく猫もいれば、川原の膝でごろごろしたい猫もいる。キャットタワーに昇って遊んでいる猫もいる。
 猫達は川原の周りに集まって思い思いに遊ぶのだ。


 さて、夜も更ける。
 川原は今日持って来た書類のチェックをしないといけないので自室にこもる。
「猫って仕事の邪魔してじゃれてくると思ったけど」
 川原は書類と睨めっこしながら呟く。
 猫屋敷の猫達は賢い。遊んでくれると判断した時は力いっぱい遊びに来るのだが、川原が忙しいと判断した時には部屋に顔を出さない。
「なかったらなかったで寂しいような……」

 トントン

「ご主人様お茶です」
 オーレがお茶を淹れて持って来た。
「ありがとう」
「猫舌なので味見はしてません」
「……そう」
 とりあえずオーレの淹れたお茶をすすりながら仕事に励むのであった。


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 猫使い。
 猫を使役するのではなく、猫と仲良く共存している存在。
 今日も我が家は騒がしいが、楽しい一日が始まるのだった。

(文:多岐川佑華@FEGさん)
L:猫使い = {
 t:名称 = 猫使い(職業)
 t:要点 = エプロン,猫じゃらし,輝いた顔
 t:周辺環境 = 家
 t:評価 = 体格1,筋力1,耐久力2,外見5,敏捷2,器用4,感覚3,知識3,幸運2
 t:特殊 = {
  *猫使いの職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
  *猫使いは猫に命令行為ができ、この時、猫に関する判定を行う際に評価+5補正する。
  *猫使いは猫系との同調判定に必ず成功する。
 }
 t:→次のアイドレス = 猫じゃらし(アイテム),猫の友(職業),優しい久保雄一郎(ACE),猫屋敷(施設)
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高位西国人+パイロット+猫使い+チューニングマスター
→高位西国人+バーニングパイロット+猫使い+チューニングマスター

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